何度観ても面白い!私が映画「Kingsman」に惹かれた理由

強烈に格好いい映画「Kingsman」は私が一番好きな映画作品です。

初回限定のBlu-rayを買い、おそらくこれまでに50回は観返しています。

ここまで1つの映画にハマったのははじめてなので、改めて「Kingsman」の何にこんなにも惹かれるのか書き残しておこうと思います。

 Kingsmanとは

2014年公開のイギリスのスパイ映画。名作「キックアス」を手がけたマシューボーン監督です。(そういえばキックアスもBlu-ray買ったな…。)

ロンドンのサヴィルロウにある高級テーラー「キングスマン」は、実はどこの国にも属さないスパイ組織の拠点。

タロン・エガートン演じる主人公エグジーはキングスマンのエージェントであるコリン・ファース演じるハリーとの出会いにより、紳士の何たるかを学び成長していきます。

様々な試練や訓練を乗り越え、無事スパイになったエグジーは、ついには人類滅亡を企てる大富豪ヴァレンタインを倒し、世界を救います。

かんたんに言うとこういったストーリー。スパイ映画であり、アクション映画であり、若者の成長物語であり…といった映画です。

kingsman-movie.jp

要所にあふれる英国製品

Kingsmanでは身につけるものは基本的に英国製品です。例えば劇中でも秘密の暗号として登場する「ブローグではなくオックスフォード」の言葉通り、エージェントがはいている靴は「ジョージ・クレバリー(George Cleverley)」のオックスフォードシューズ。

※「ブローグではなくオックスフォード」とは穴飾りがあるブローグ靴(カジュアルな場面で履かれる)ではなくオックスフォード(フォーマルな場面で履かれる)を履いてこそ紳士である、という意味。

さらに、傘は1750年創業の「スウェインアドニーブリッグ」、時計は新興の英国ブランド「ブレモン」。

「ひとは学んで紳士になる」

私がKingsmanに惹かれる最大の理由は劇中でエグジーの先輩エージェントであるハリー(コリン・ファース)が放ったこの一言かもしれない。

劇中のやりとりはこう。

ハリー「紳士が新聞に載るのは3回だけ。生まれた時、結婚する時、死んだ時」

ハリー「我々は真の紳士だ」

エグジー「俺は違うよ。ただの平民だ」

ハリー「人は生まれた家柄で紳士になるんじゃない。学んで紳士になる」

エグジー「何を学ぶ?」

ハリー「まずは正しい礼儀を学ぶんだ。次に正しいマティーニの作り方」

私は主人公エグジーと同様、母子家庭に育ちました。正確にはエグジーの家庭は再婚していますが、エグジーが周囲の友人と馴染めずにいるところにも共感を覚えたのかもしれません。

中学、高校と周囲と一定の距離を保ちながらなんとか暮らして着ましたが、成績は散々でした。

高校の最初の実力テストでは数学で学年ビリ。総合順位も下から数えたほうが早かった私は高校2年に入り猛勉強をはじめました。

きっかけは正確には覚えていませんが、なんとかしないとまずいと思ったのかもしれません。

順位はみるみる上がり、高校3年生のころには学年1〜3位をいったりきたりしているところまできました。

そんななかでやっと入れた大学。ただ、そこでまたもや周囲との違いにコンプレックスを感じるようになりました。

まわりは当然のように海外留学経験があり、私立の中高一貫校を卒業し、都内の一等地に実家を持ってたからです。

私の生まれ育ちも、全国的に見ればいわば「普通」なんだと思います。ただ、そんな「普通」がかすむほど恵まれた友人がたくさんできました。

彼らに追いつき、追い越そうと努力しました。なんとか彼らを違うことができないかと学生のころからビジネスまがいのことをやり、自分のプライドを守ろうとしたのかもしれません。

そんななかでのハリーの一言。

「人は生まれた家柄で紳士になるんじゃない。学んで紳士になる」

いまからでも遅くはないんだと思えました。とことん学んで、一流の紳士になろうと改めて決意しました。

だからこそ、Kingsmanは一番好きな映画です。